ハイパーインフレーションと1米ドルで宇宙へ行く通貨
インフレーションとは主に物価の上昇を指して言われますが、実物的なもの貨幣的なものによる二種類に分けられます。
実物的なインフレーションとしては戦争や産業構造の破壊などによって供給が需要を大きく下回る場合に発生します。
第二次世界大戦後の日本でも300%ほどのインフレが記録されています。
またジンバブエでは政策によって農業構造が破壊されたことなどが原因となって極度の物不足が発生、最終的に2億3000万%という超ハイパーインフレーションとなりました。
貨幣的な要因としては貨幣の供給量が増えることによって発生します。
貨幣の供給増加はあらゆる財に対して貨幣の相対価値を低下させますがこれはインフレーションそのものであるといえます。
壮絶なまでのインフレーションが起きたということで上にも出てきたジンバブエドルは有名です。
ジンバブエでは独立に際して旧支配者層を政策によって追放し、弾圧し始めるようになりました。この後経済が機能不全に陥り、また国の様々な生産基盤が破壊された状態なので物がなく、これも原因となってインフレーションが急激に進行していきます。
あまりにも桁数が多いのでこれをデノミネーションと言って切り下げる方法も行われましたが、焼け石に水でした。デノミネーションを含めたインフレ率は2億3100万%、含まない場合推定ですが、6.5×10^108%という気の遠くなるような記録が残っています
これは紙幣を一枚ずつ積み上げたら少なくとも宇宙空間までは確実にいけるほどの多さであり、1米ドルで宇宙旅行に行けてしまう貨幣なんてそうそう出会えるものではありません。
最終的にジンバブエ・ドルは2009年流通の停止と米ドル南アフリカランドなどの外国通貨での決済に移行すると発表され公務員給与も米ドルで支払われ、ジンバブエ・ドルは公式に流通しなくなりました。
極端な例ではありますが政策を間違ってしまうだけでこのようなインフレーションが起きてしまうのだと思うと政治も経済も切り離せない関係だと再認識してしまいますよね。